季節のことば 2006年春夏

光によって目覚めた小さく淡い緑は、
どんどんその勢いを増し、
強くたくましい地上の緑へと、日々、成長しています。

大地に根を降ろし、今いる場所に留まり続ける草花達は、
動物のようには動けません。
それでも、自分自身に託された短い時間の中、
潜在性が開花する環境を選ぼうと、
一生懸命に種を飛ばし、
根を張り、
茎を支えに、
よりたくさんの夏の光の滋養を受け取ろうと、
天に向かってすっくと背を伸ばし、
葉をいっぱいに広げます。

もうすぐ、今年の折り返し地点。
動ける私達は、今、この瞬間にも、
こころの求める自由な方向へと自ら舵を取り、
動き、進んで行けるのです。

パビットラ(中沢あつ子)