季節のことば 2003年秋半ば

燃えるような秋の紅葉は、春の花盛りにひけをとりません。

秋の澄み渡った光、寒暖の差によって、あの色づきは、どんどんその鮮やかさを増していきます。

燃え上がるように全面的に生ききって、魂が成熟していく為には、光と闇、暖かさと冷たさの両方の体験が必要なのかもしれません。

反対側にいればいる程、その対極は際立ちます。対極は、より大切なものへと目を向けさせてくれます。

憎んだ人ほど愛の深みを感じ取り、病んだ人ほど健やかさに感謝を捧げ、死を体験した人ほど生の輝きを識っています。

生きる事は、驚きと豊かさに満ち溢れています。

たとえどんな状態にいるとしても、この今の瞬間も、一瞬一瞬の光が、私達ひとりひとりの生を揺さぶり、豊かな成熟へと誘ってくれています。

あなたが渇望する対極とは、どのようなものでしょうか。成熟の向こうには、何が待っているのでしょうか。

豊潤と熟成に向かう秋、じっくりと自己を見つめながら、「自己肯定と許し」のボトルで、対極とその向こう側にアクセスしてみませんか。


パビットラ(中沢あつ子)

公開日:2003年11月1日 更新日:2021年9月30日 | カテゴリー :