2022年9月~11月 始まりと終わりの中間の、対立のない静けさを味わう ツリガネニンジン

ツリガネニンジン

ツリガネニンジンの和名は、下向きに咲かせる釣鐘のような形の花と、朝鮮人参に似た根を持つ事から。

すうっと長く伸びた茎の先に沢山付いた花は、野に響くベル群のよう。
妖精達が鳴らして、秋の訪れを知らせてくれそうな姿です。

優しい愛情、詩的な愛、大切な思い出、感謝、誠実といった花言葉も、そんなイメージにぴったりです。

今回の季節のお勧めの9月~11月は、丁度、この花が咲いている時期。

釣鐘形の花は、紫やブルーや白、丸みを帯びていたり細長かったりと、色や形に変異が多いです。
葉っぱも同じく、1本のツリガネニンジンに様々な葉をつけたり、違う植物に見えるものもあります。

根は成長と共に地中深くにもぐり、茎は折ると白い乳液が出ます。

ツリガネニンジンは、両性花。
自家受粉を避け、他家受粉をするために、雄性先熟で表現を変えていきます。

開花時のめしべはこん棒状で(雄花期)、おしべが花粉を出し終えると先端が分かれ、めしべが花粉を受け取れるように(雌花期)なるのですね。

かつては秋の野によく見られたツリガネニンジンも、今は珍しくなってしまいました。

富士山麓でこの花と出会い、フラワーエッセンスを生成し始めた途端、遠くでお寺の鐘がゴォォ~ン!と大きく鳴り響いた印象深いシンクロは、今でもはっきりと覚えています。

そういえば、各種「フラワーエッセンス講座」やレイキでのエネルギーワークの際、特別なスペースへの敷居をまたぐ前後に、チベタンベル(ティンシャ)等の鳴り物を活用する事があります。

お寺の鐘、神社の鈴、教会のベル、学校のチャイム・・・。

鐘をはじめとする鳴り物は、様々なシーンにおいて、終わりや始まりといったある種の合図、前と後の区切り、浄化を含めた仕切り直し等に使われる道具でもあります。

祈りによる昇華と純化のように、新たな段階の始まりの招待ともなる終わりの合図の鐘、それが、このフラワーエッセンスのエネルギーです。

かなり後で知った、雄花期から雌花期へと変化していく性質も、このフラワーエッセンスのエネルギーを表現しているようにも感じます。

私達は、何かの始まりを経て終わりへと進み、終わりから始まりへと移動していきます。
その大きなものとしては、生と死があるでしょうか。

私達は、始まりと終わりという二極の間を、状態や形態を変えながら、様々な関わりを招待したり手放したりしながら、動き続けます。

普遍的で宗教的なエネルギーを帯びてもいるツリガネニンジンは、終わらせたい、前を向いて進んでいきたいと思った時に使いたくなる、手放しのためのフラワーエッセンス。

例えば、大切な人との別離や死別、忘れたくても忘れられない辛い過去がある時に。
幸せな過去が忘れられず、今を否定してしまう時にも。

ツリガネニンジンのキーワードは、《祈り》。

宇宙、天、光、神・・・何と呼んでもいいのですが、エゴを超えたより大きなスペースへの明け渡しを促してくれるフラワーエッセンスです。

水平にも垂直にも拡大した視野、霊的な次元から、物事を捉えるセンスを育ててくれるでしょう。

ツリガネニンジンは、二極の丁度中間に「在る」事へと、開いてもくれます。
それは、始まりと終わりの間の動き、あるいは、動きの停滞とは異なる次元のもの。

対立のない動かぬ中間には、行為(Doing)ではなく、存在(Being)があります。

鐘の合図のその瞬間には、終わりでも始まりでもない、ある種のスペース、一瞬の静止がやっても来ます。

何かに巻き込まれている時には、可能であれば、すぐにツリガネニンジンを飲み、両手でボトルをハートにあてて、深くゆったりとした呼吸と共に、穏やかな祈りのエネルギーを受け取って下さい。

日々の祈りや瞑想のようなものとして、これを習慣付けるのもいいでしょう。
眠る前に、横になったままで行う事も出来ます。
使用中のミックスボトルがあっても、この時だけは、ツリガネニンジンを使うようにされてもいいでしょう。

飲む以外では、お部屋にスプレーする方法もお勧めです。

新型コロナ、気候の変動、外交の緊張をはじめとする、このところの世界的な動向。

そんな集合的な規模の事柄は勿論、個人的な事柄にも、このフラワーエッセンスは助けになります。

終わりや区切りがやって来ないように思え、心が落ち着かない時、ツリガネニンジンの鐘の合図のエネルギーは、思考であれ感情であれ行動であれ、いったん、全てを脇に置く事をサポートしてくれるのです。

辛くなりそうな予感があるなら、そうなる前に、ツリガネニンジンの使用をスタートしてみて下さいね。

ツリガネニンジンのサポートで、始まりと終わりの中間の、対立のない静けさに留まる少しの時間を持つ事は、日々のリセットとしても役立つでしょう。

パビットラ(中沢あつ子)

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