2023年12月~2024年2月 凍りついた状態を溶かして生命を吹き込む ヤブカンゾウ

ヤブカンゾウ

鮮やかで濃いオレンジの花を咲かせるヤブカンゾウ。
花は直径8~10センチほどで、雄しべの一部~全部が花弁に変化した八重咲きです。


繁殖力がありますが、朝に花開き、夕方に萎れてしまう一日花です。

ゴージャスで目立つ花なのでお部屋に飾りたくなるかもしれませんが、開花の時が短いので、やはり、大地で咲いている自然のままが一番です。


過去にはユリ科の植物とされていたのですが、DNA解析によって、ススキノキ科ワスレグサ属に変更されました。
英語では、Daylily(デイリーリリー)と呼ばれています。


ヤブカンゾウの名は、藪のそばにも生える事から。
別名はワスレグサで、万葉集にも詠まれています。


「忘れ草 我が紐に付く 香具山の 故りにし里を 忘れむがため」
大伴旅人が、太宰府の長官として赴任していた時に詠んだ望郷の歌です。

意味は、「忘れ草を私の紐に付けています。香具山の見えるあの懐かしい故郷を忘れられるように。」


この花を着物の紐に付けると、嫌な事を忘れると言われています。
中国では、ヤブカンゾウを見ると憂いを忘れると言われ、忘憂草と呼ばれているのだとか。


興味深い事に、初めてヤブカンゾウと出会い、エネルギーを頂いた時の情景は五感を通して鮮やかに覚えているのですが、具体的な場所については、開発者2名共に記憶から抜け落ちています・・・。


源氏物語にも、ワスレグサが登場しますね。


ヤブカンゾウは、過去であれ現在であれ、ショックやトラウマの解放に役立つボトル。

肉体に近い領域、感情、思考、より微細な次元・・・。
凍りつき、停止し、滞り、麻痺している様々な状態に、広い範囲で使えます。


ヒレハリソウが、天災や人災をはじめ青天の霹靂のようなショックに作用するのに対して、ヤブカンゾウは、一定期間に渡って、あるいは自分自身が関わった結果として起こったショックに働きかけてくれます。

ケースによっては、これら2種類を同時使用される事をお勧めしています。

過去世や家系が関わっている場合は、サオトメカズラもプラスした3種類で、エネルギーボディー(サトルボディー)の第2身体と第3身体に働きかけるといいでしょう。


このところ、地球規模で様々な事が起こっています。

出口が見えない事柄もあり、海の向こうの事についても、こころが揺れている人も少なくないのではないでしょうか。

そんな時には、ヤブカンゾウの出番です。


また、「今、起こっている事は、新しい時代への変化のプロセス!」と、肯定的に捉える在り方の背後に、何かしらの麻痺が隠れている時にも役立ちます。
例えば、怖れを感じたくないがゆえに、特定の何かを見ないようにしている状態に。

エネルギーが動いているように見えるけれど、一部が動いていない・・・そんな時にも、ヤブカンゾウが役立つのですね。


ヤブカンゾウは、生命の息吹を吹き込み、エネルギーを動かし、感じている事や起こっている事をトータルに承認し、手放しでいる在り方を広げてくれます。

それは、別名、無条件の信頼、とも言えるかもしれません。

将来に良い変化があるから信頼する、といった支えや約束や条件ありきではなく、ただただ、信頼する事。


また、このフラワーエッセンスは、変化のない状態に変化を起こそうと、興奮する事に意識を向けがちな傾向にも有効です。
穏やかすぎるので波風を起こす、といった感じでしょうか。

恋人同士のケンカのような個人対個人のささやかな領域から、時には大事になる集合的な領域まで、幅広く働きかけてくれます。

この二元世界は静と動を行き来するものではありますが、自他に痛みが伴う方法とは異なる在り方へと、ヤブカンゾウが開いてくれるでしょう。


凍りついたエネルギーを溶かしてくれるヤブカンゾウは、膠着状態の時にも使えます。

例えば、個人的であれ集合的であれ、特定の対象との対立や、変えたいけれど変えられない関係性に。
長期間社会から遠ざかったままの時や、何かへの依存的なパターンにも役立ちます。


このフラワーエッセンスは、飲む以外、関連する空間、象徴するモノ等にスプレーするのもいいでしょう。


人、環境、出来事・・・。
何であれ、出口が見えない時、変わりそうもない時には、糸口を見つけ、開いてくれるヤブカンゾウのサポートを頂いてみるのもいいかもしれません。


ヤブカンゾウは、年末から年始にかけて、心機一転してスタートしていく動きを起こしたい時にも、お勧めしたいフラワーエッセンス。
この目的で使用される場合は、新たな1年間の事でもあるので、旧暦の新年と、ボトルの作用がエネルギー的に安定する事を意識して、2月末まで使われるのもいいでしょう。


一日花のヤブカンゾウは、動かぬ状態を動かしたり、突破し、突き抜けていく大きなエネルギーを秘めています。

ヤブカンゾウと共に、変化する生をエクスタティックに生きる事へと開いていきましょう。

パビットラ(中沢あつ子)

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