【質問15】女性性の傷について

女性性と男性性についての説明を拝見しました。

女性にも、内側に男性的なエネルギーがあって、内側で女性エネルギーと男性エネルギーのバランスがとれると、恋愛や異性関係にもバランスがとれていくということでした。
恋愛のパターンには、両親との問題に働きかけるものもよいということでした。

私の父は昔気質で、家では暴君的な支配者で、父が白と言えば黒いものも白でした。
母は、間違ったことを言われても口答えせずに黙って父に従うタイプで、私は、父の言うことが理不尽な時でも、母にかばってもらったことがありませんでした。
正確に言うと、「お父さんの言うことを聞きなさい」という感じのかばい方でしかありませんでした。

「女性と男性」を飲むことで、私の育った家庭環境が、彼との問題に強く影響を与えているとわかってきたことに驚いています。

黙って耐えていた母のようにはなりたくないですが、普段はそうでもない彼が、私との関係になると、彼の中にある父親に似た部分が引き出されてしまっている気がします。
私の中に男性に対する強い怒りや憎しみがあって、抑えていることもわかってきて、母から受けついだもののような気がしています。
家庭環境からこうむった影響から、少しずつでも自由になっていきたいです。

回答:

ご相談者の方は、「女は~~すべき」、「~~すべからず」といった、古風なお家の教育を受けて、育たれたという事ですね。

古い時代から、女性は、男性より下位の存在であるとみなされてきました。

こういった「女性らしさの信じ込み」は、あまりにも長く続いた為、中には、あたかも当たり前の考え方であるように、受け止められているものもあります。
文化や習慣として、固定してしまったものもあるでしょう。
私達は、男性も女性も、こういった信じ込みの中で生活しています。
セクハラやDVの背後にも、古い時代の条件付けが、見え隠れしているのではないでしょうか。

現在は、女性らしさや男性らしさに対する信じ込みを、教育の場でも、取り除いていかねばという方向に向かっていると聞きます。
信じ込みの中にドップリとはまってしまった私達が、どう働きかけていけばよいのかと、模索している時期なのかもしれません。

さて、広い意味合いでの条件付けの多くは、それがこころのレベルであれ、頭のレベルであれ、身体のレベルであれ、振る舞いのレベルであれ、生きのびる為、自分を守る為のものでした。
自分を守ってくれる方法を知った時、私達は、やり続けます。
たとえ、それが最適な選択ではなかったとしても……。

例えば、ハートが傷つく体験を何度もした人は、ハートを守る為に丸まった姿勢になり、人との交流を避ける事で自己を保ちます。
愛する存在から暴力を受けた人は、自分自身を否定し、自分が悪いのだと思う事で、愛が本物だと信じようとします。

女性達も、虐げられてきた環境の中で生きやすいように、男性に自ら従ったり、劣っている方が愛されるのだと思うような「生きのびる知恵」を、存在の深く迄、集合的なレベルで染み込ませてしまったのかもしれません。
女性の敵は女性、女性の足を引っ張るのは女性だとも言いますが、これもまた、私達全てが持っている共通の痛みから来ているのかもしれません。
それは、ご相談者の方にも、お母様にも、これを読んでいる人達の中にもある傷なんですね。

女性性によいストックボトルに、マツヨイグサがあります。
以前、海岸の近くに咲くマツヨイグサを見たのですが、海からの強い風に倒れぬよう、背がとっても低くなっていました。
あるいは、背の低いマツヨイグサが、その環境の中で生き残っていったのかもしれません。

生きのびる為に、自然界がもたらした、あるいは自然界以外がもたらした環境に自分を合わせ、様々な生物は、世代を重ねながら変化していきます。
その変化が、他の生物の変化へと影響を与える事もあるでしょう。

この世界では、様々なものが絡み合いながら、部分や全体に変化をもたらしていきます。
女性も、男性も、花も、猫も、鳥も、魚も、石も、それぞれが違うけれども、みんながつながって生きてもいます。
全ての物事はお互いに依存しあい、独自では成立出来ないのです。

では、どこからが「自然な本来の女性らしさ」で、どこからが「不自然な条件付けの女性らしさ」なのでしょうか。

例えば、ピンクは、母性本能を刺激し、保護してあげたくなる色です。
お肌にも、よい影響を与えます。
子供を産む事にも、男性の愛を得る事にも役立つピンクは、「女性の色」に条件付けられています。
ピンクを女性色とするのは、自然でしょうか、不自然でしょうか?

マウントフジフラワーエッセンスは、この種の質問に、グルグルと入り込んでしまう為のものではありません。
花達は、人間の教育や政治の領域には、全く無頓着なのです。

陰と陽、女性と男性、静と動、影と光、裏と表、この世界には、たくさんの対極、二元性があります。
全てが、二元性から成り立っていると言ってもいいくらいです。
そして、良い面の反対側には、必ず悪い面があります。

マウントフジフラワーエッセンスは、ひとつの極から対極に移行する為、あるいは、対極にあるものと戦う為のものではありません。
勿論、現象面として、ある極から別の極への変化をもたらす事は少なくありませんが、その背後には、二元性の中にいる事の気づきへの誘いが、隠されています。
つまり、ひとつの捕われから別の捕われへと移行するのではなく、捕われている事をジャッジせず、気づいている事へとシフトさせてくれます。

それは、二元性が溶け合う高みの領域、魂の領域から、物事の在り様を見ていく事かもしれません。
教育、政治、科学の世界は、進歩し変化していきます。
でも、完全なる宇宙や意味がまず存在し、それを表現する為に、私達も含めた様々なもの、二元性の世界が現れ出て来たという見方だって出来るのです。
花達も、私達も、宇宙を表現している姿です。

マウントフジフラワーエッセンスは、ある見方では、同じ事柄でも、らせん状に、様々なレベルに働きかけていくと言えます。
時には現象の領域に、時には気持ちの領域に、時には気づきの領域に、時には二元性の領域に、時には二元性を超えた領域に……。
らせん階段の何階にワークするか、あるいは、何階迄ワークしていくかは、個々の方、テーマ、時期、タイミング等によって変わっていくでしょう。
もし、ご相談者の方に、「女性と男性」を続けたいお気持ちがおありなら、まだ、このボトルのワークは終わってはいません。
ボトルと一緒に階段を登り、自分自身を掘り下げていきましょう。

お勧めするマウントフジフラワーエッセンスの例

集合的な領域を含め、広い意味で女性性に働きかけるには、以下の種類がいいでしょう。

  • 女性性
    ・・・女性と男性、マツヨイグサ、メイゲツソウ、ムシトリナデシコ、キリ、美しさとダイエット等。
  • 男性性
    ・・・女性と男性、シロバナタンポポ等。
  • 女性性と男性性の調和と統合
    ・・・女性と男性、イタドリ、フキノトウ、ボケ、マルバアオダモ等。

また、家族の問題をテーマに働きかけるには、「個人や集団の過去を癒す」がいいでしょう。
以下のストックボトルも、家族の問題に対応しています。

ただし、先祖や家系レベルの問題については、単体ではなく、以下の3種類をミックスして、違う切り口から同時に働きかけていく事をお勧めします。

キブシ

母子に共通している等、家系や家族が持っている似た傾向や問題、2~3世代の間で繰り返されているパターンに。
サオトメカズラやヤマザクラが、歴史や血縁の中での個としての自由に焦点を合わせているのに対して、キブシは、集団そのものを対象としています。
家族を一塊の生きた存在として扱い、個々をつないでいる接着剤の部分や集団構造のエネルギーを、変容させてくれるのです。
家族というエネルギーフィールドが抱える深い問題が、子供等、弱くて感受性の鋭い者に、象徴的に表れている時にもいいでしょう。

サオトメカズラ

私達は、血のつながりを通して、個として実際に体験していない事柄からも、無意識のレベルで引っ張られる事があります。
権威主義的な曽祖父に対する祖母の憎しみに同調している等、実際に会った事のない先祖からですら、影響を受ける事も。
サオトメカズラは、自分以外に属している感情を解放し、今現在の自分自身へと焦点を当てられるようにしてくれます。
もしも、原因が思い当たらない心理や行動パターンがあるなら、サオトメカズラを試してみるのもひとつの方法でしょう。

ヤマザクラ

3世代前以前から続いている一族全体の問題、家系のカルマに。
例えば、男性が早死する女系家族等に。
歴史ある古い家に生まれ、個より家が重んじられている等、個としての自由な選択が制限されていると感じる人にも。
集合的な傾向や歴史のエネルギーの影響から、自由になる事を促してくれます。
才能という側面では、先祖から受け継いだ長所や能力が、個を通して開花するようサポートしてくれるでしょう。

らせん階段を登った時、らせん階段自体、元々存在していなかった事に、気づく時がやって来るかもしれません。

文:パビットラ(中沢あつ子)