秋野櫻 様
●フラワーエッセンスとの出会い●
わたしがフラワーエッセンスと初めて出会ったのは、昨年(2003年)9月中旬頃のこと。
それまでエッセンスの存在は知っていたものの、実物を見たことはありませんでした。
その日、たまたま通りがかったハーブショップにヒーリングハーブ(ヒーリングハーブ社のバッチ博士のフラワーエッセンス)が置いてあり、吸い寄せられるようにして陳列棚の前に立ったわたし。直感的に「なんてかわいらしい、ステキなボトルなんだろう!」と思いました。
そうしてショップを出るときには、自分にとって初めてのエッセンス “ラーチ” を手にしていたのです。
花を見て「綺麗だなあ」と思うのは、いわば花のエネルギーを受け取ったからこそ。思えば、初めてエッセンスを目にしたあのとき、わたしはボトルのエネルギーを無意識のうちに受け取っていたのかもしれません。
それからは不思議な「導き」の連続でした。
しばらくして「フラワーエッセンスの勉強をしたい」と思いはじめた頃、たまたまハートサポートシステムさんのホームページにアクセスし、バッチ博士のフラワーエッセンス基礎講座の受講者を募集していることを知りました。
迷うことなく申し込みを済ませたその週、エッセンス(マウントフジフラワーエッセンス)のエネルギーリーディングをしていただく機会があり、セラピストの方に「まるでお花みたいなエネルギーをしているわね」と言われてとてもびっくりしたことを今でもはっきりとおぼえています。
お話を伺う中でその方がハートサポートシステムさんの講座を修了されていることを知り、わたしもこれから通う予定であることを伝えると「あなたにはお花のエネルギーがとても合っているわ。講座、頑張ってね」と優しく励ましてくださいました。
また、10月初旬に某ハーブ園のコスモス畑を見に行き、「まさか、花と話ができるわけがないよなあ」と思いつつもコスモスに話しかけてみたところ、とてもステキなメッセージを受け取ることができたのです。こんなことは生まれて初めてでした。
更にそれから数日後、自宅に活けてあったコスモスの花に満月浴をしたいかどうか訊いてみたら、まったく手を触れていないのに、ましてや室内なので風など吹くはずもないのに、コスモスがガクン、とまるで頷くように動いたこともありました。しかも、別の質問を含めて3度も!
秋に生まれたわたしは、たくましく成長し可憐な花を咲かせるコスモスが昔から大好きで、仕事をするときには、同じく子どもの頃から大好きだった宇宙(COSMOS)と掛けた名前(秋野 櫻)を使っています。
この名前をつけたときには、こうしてフラワーエッセンスの勉強をすることになるなど思ってもみなかったのですが……ほんとうに人生って不思議ですね。
あれから5ヶ月。プロ養成講座を間もなく終えようとしているわたしは、今でもなお、初めてボトルを目にしたときの新鮮な感動をエッセンスに対して抱き続けています。いや、その感動は日を追うごとに大きくなっていると言っても過言ではありません。
●バッチ博士のフラワーエッセンス基礎講座●
エッセンスの素晴らしさをあくまで「直感」のレベルで感じているだけだったわたしは、基礎講座を通じて、「具体性」と「知識」、そして「イメージすることの大切さ」を学びました。ひとつひとつのエッセンスが作用する感情について細やかに説明してくださるパビットラさん、それらを自らの体験やユーモアを交えて更にわかりやすく色づけしてくださるサンバドさん。お二人の絶妙なコンビネーションから繰り出される解説の数々は、エッセンスの特質を理解する上でとても参考になりました。
また、毎週さまざまなリーディング方法を実践することができたのも大きな収穫でした。
エッセンスと時を同じくしてクリスタルへの興味も持ちはじめていたので、ペンデュラムとクリスタルポイントを使ったリーディング法は、まさにわたしの「感覚」にピッタリとフィットするものでした。
キネシオロジー(精密筋反射試験)を通してのリーディングでは身体に宿る根源的な力に気づかされ、ボディワークの大切さを改めて実感。これがきっかけとなり、後に気功をはじめることとなりました。
そうしたリーディング法を通じて週毎にミックスされるミックスボトルは、ダイレクトな反応と働きかけをもたらすものばかりでした。選ばれたエッセンスを意外に思い首をかしげることもありましたが、そのエッセンスの性質が自分の内奥に潜んでいることを裏づけるような出来事が間もなく起こり、その性質自体を直視せざるをえない状況が必ず訪れました。同じように、「わたしにはそういう側面がある」と自覚していた性質を示すエッセンスについても、その性質のマイナス面が極端に表れてしまうような事態に見舞われ、その度に自分自身を深く見つめなおしたものです。
基礎講座初日に引いたフラワーカードは「チェストナットバッド」。
自らの過去を客観的に見つめ、そこから人生の教訓を学ぶことができるよう促してくれるエッセンスです。このカードが象徴していたように、基礎講座受講中は、今ここにいる自分の内面に依然としてわだかまっていた過去のしこりや痛みを和らげ、解いていく作業の連続でした。
その過程でたくさんの「気づき」がもたらされ、基礎講座の回を重ねるごとに新たな自分へと脱皮していくことができたのではないかと思います。
●バッチ博士のフラワーエッセンスプロ養成講座●
・受講前夜
基礎講座がスタートしてしばらく後、わたしはエッセンスについての深い洞察を得るために他の方法論にも親しむ必要性があるのではないかと思いはじめていました。
エッセンスとは別のヒーリング法ないしは瞑想、ボディワーク等を通じて自分自身の内面の「抽斗」を増やすことができれば、エッセンスへの理解をより深めることができるのではないか……そう考えたのです。そのうちクリスタルヒーリングや気功等々もエッセンスと並行して学び始め、自己流ではありますが日々の瞑想も欠かせない日課として生活の中に定着していきました。
時を同じくして、両手の平に微弱な電流が通っているようなビリビリとした感覚を感じるようになりました。
ビリビリ感は左手のほうがより強く、クリスタルやエッセンスのボトルに左手の平を近づけると、それは更に明確なものとなりました。
基礎講座中ペアを組み、ペンデュラムとクリスタルを使ったリーディング法を学んだときも、クリスタルで増幅されたボトルのエネルギーやペンデュラムの先から発せられるエネルギーを強烈に感じていました。
とはいえ最初の頃は、このビリビリ感が何かの病気の兆候ではないかと思い、手の痺れについてWEB上で調べてみたりしていました。でも不思議なことに、「病気ではないか」という疑いを持つと、ビリビリ感がすうっと消えてしまうのです。逆に、疑っていたことを心の中で詫びると、ビリビリ感は即座に戻ってきます。
それでもしばらくは「疑っては詫び」を繰り返していたのですが、そのうちわたしはすべてを自然にまかせる大切さに気づき、疑うことを完全に止めてしまいました。
このようにいろんな意味で自分が日々変化していくのをはっきりと感じる中、プロ養成講座ははじまりました。
・講座スタート
プロ養成講座初日、不覚にもわたしは高熱を出してしまいました。体温は39度を軽く越え、まるで額から大量の熱を放射しているような、不可思議な感覚に襲われていました。
この日、欠席すべきかどうか時間ギリギリまで悩んだ末、意を決してフラフラの身体で講座会場に行ったことは、わたしにとって大きなターニングポイントとなりました。以前のわたしなら絶対にそのような無理はしなかったことでしょう。身体の不調をおしてでも学びたいものが自分にはあるのだ……この「気づき」によって、エッセンスに対する自分の「思い」の強さを改めて知ることができました。
ユング心理学に基づくカウンセリング法を交えたプロ養成講座の授業は、基礎講座とはうって変わって本格的な様相を呈していました。ロジャースのクライエント中心療法を軸にしたカウンセリング理論について学び、自宅に戻ってからもサンバドさんが紹介してくださったユング、ロジャース関連の本をむさぼるように読みました。
これらの理論の中には日常生活に活かせるのではないかと思われるものも多く、人の話を聞くときなど、相手に失礼のない程度に理論を意識して自分なりに実践してみることもありました。
そのひとつが「自己一致」。相手の話を聞いて心の中で思ったことと、実際に口に出す言葉が一致していることがいかに大切であるか……。自分の抱いた思いがネガティヴなものであればあるほど、それをひた隠しにして言葉には決して出さないようにする、それがこの社会で「上手くやっていく」ための必須条件だと捉えていた側面がわたしにはありました。
しかし、必ずしもそうではないこと、特にカウンセリングの現場ではセラピストが「自己一致」できていないとクライエントとの信頼関係を築くのが難しいということを知り、それからは普段友人と会話を交わしている最中なども、意識して、その時々の自分の感情と言動が一致するよう務めました。
・ロールプレイ
プロ養成講座期間の後半にフルセッションのロールプレイが控えていることもあり、友人、知人に了承を得た上で早い時期からリーディングセッションの練習を積極的にさせてもらっていました。
セッション前のさまざまな準備、カウンセリング技法の実践、選ばれたエッセンスの説明をするシェアリング、ボトルを使ったヒーリング等々を実際にやってみることで、あくまで練習とはいえクライエントさんと真剣に向き合う大切さと大変さを都度、学ぶことができたのではないかと思います。
また、練習セッションを一度させていただいた後も継続してお声をかけてくださる方が多く、その嬉しさはわたしにとってかけがえのないものとなりました。と同時に、「セラピストの役割はあくまで『媒体』。自分がクライエントさんに何かをしてあげよう、してあげなければと思うのではなく、クライエントさんが自ら『気づき』を得ていくサポートをすることが最も大切なのだ」と強く実感させられたものです。
「媒体」となるためには、(クライエントさんの)話に深い部分で共感しつつも、常に自分の内面がセンターに在ることを心がけるのが必要不可欠。
このことも、練習セッションを通じて痛感させられた「気づき」のひとつです。
練習セッションではセラピストとしての役割について学ぶことはできても、クライエント本人の立場でセッションの流れを客観的に「見る」ことはできません。
そういう意味でも、ロールプレイでセラピスト役をすることになっていた前週にクライエント役を務める機会があったのは、非常に勉強になりました。セラピスト役の方がカウンセリングのメモを取っているときの目線、さまざまな作業に要する時間、選ばれたエッセンスの説明をしてくれているときの言葉のひとつひとつ等が、セッションというものを新たな視点で見直すきっかけをわたしに与えてくれたのです。
特にエッセンスの特性についての説明では、そのマイナス面に関するセラピストの何気ない言葉に対し、敏感に、かつネガティヴに反応してしまう自分がいることに気づき、そのような気持ちをクライエントに決して抱かせない説明方法を見つけていこう、と強く思いました。
そうして迎えたセラピスト役当日。エッセンスの特性やお花の生態、フルセッションの流れなどをとりあえず頭の中に叩き込んではいたのですが、本番直前、緊張感が一気に高まってしまいました。
胸に手を当てると心臓がとてつもなく早く脈打つのがわかり、どうやってこの緊張を鎮めればよいのか一瞬、わからなくなりました。が、深呼吸を何度か繰り返しているうちにハートがあたたかい光に包まれているイメージが浮かび、緊張していた心がすうっと落ち着いていったのです。
「自分のセンターにいる」ということが一体どういう状態を指すのか、そのことを身をもって理解できたひとときでした。
そのお陰か、ロールプレイの最中に「どうすればいいのだろう?」と焦ることはほとんどなく、しっかりと自分のペースを保つことができたのではないかと思います。
不思議なことに、まわりの方の視線や別の班のセッションの進行状況なども全く気になることはなく、クライエント役の方とわたしの間に何者にも犯されないエネルギースペースのようなものが存在していることを確かに感じることができたのです。
ロールプレイ終了後、注意点や改善点をみなさんに忌憚なく言っていただいたことも、新鮮かつかけがえのない体験でした。
普段は人に「言われる」のが至極苦手なのですが、自分が心から学びたいと思っていることに関してはこんなにも素直に、感謝の気持ちとともにアドヴァイスを受け取ることができるのだなあ、という嬉しい「気づき」を得ることができました。
実はこの日、心に決めていたことがありました。
セラピスト役を務めている間、あせる気持ちに支配されることなく「幸せ」や「やりがい」のようなものを感じることができたら、認定者やプロ養成講座修了者を対象とした「精神障害勉強会」への参加を決めよう、と。
プロ養成講座終了後、勉強会への正式予約を済ませたわたしの胸には、目指すべき新たな目標が芽生えていました。
・これからの課題
講座で学び、得ることができた数々の「気づき」はしかし、現実の多忙な生活に追われている人々にとって、受け入れるのが少々難しい側面を持っているのも否めない事実です。
仕事にまつわる競争意識をはじめ、自分にとって少しでも得になるよう利口に立ち回るのが長らくの常とされているこの世の中。悲しいかな、まわりを見渡せばそう思わざるをえないシーンに満ち溢れています。
フラワーエッセンスやスピリチュアルなことについて学ぶのは、あくまでそうした現実から少し離れた場において、です。
そのときには素晴らしく満ち足りた気持ちになれたとしても、現実の荒波にしばらくの間身を浸しているうちに、満ち足りていたはずの気持ちがなんだか夢物語のように思えてくることがわたし自身、何度もありました。
でも、だからといって状況に流されるままに生きるのでは何の「変化」も起こりません。
「夢物語」としか思えないほど素晴らしいことだからこそ、現実世界に活かしていく必要があるのです。
講座を通じてそのことに気づいたわたしは、「夢物語」と「荒波」の間に存在している(と感じていた)ギャップを小さくしていく重要性を強く感じ、自分なりの方法でそれらの融合を試みてきました。
たとえば、スピリチュアルな世界に親しんだことのない人にも受け入れていただけるようフラワーエッセンスについてわかりやすく説明する作業などもそのひとつです。さまざまなアプローチをシミュレーションしていくうちに、目には見えないけれどもとても大切な「世界」があることを、安心感をもってお伝えすることのできる言葉やニュアンスの類がおぼろげながら「わかって」きました。
フラワーエッセンスと向き合う、ということは、自分自身の内面を深く見つめるということとイコールです。
内面を深く見つめるということは、その先にある「変化」という名の未知の扉をノックすることに他なりません。日々の生活態度や心に浮かんでは消えていく感情のひとつひとつは、自分の内面が反映したもの……このことを念頭に置き、エッセンスをより広く、深く理解していくことはもちろん、そのプロセスを通して、自分自身の「変化」を恐れることなくこれからもどんどん扉をノックしていきたいと思っています。
ノックする時間さえ惜しみ、いきなり扉を開けられるようになる自分と必ず出会えることを信じて。
「夢物語」と「荒波」の間に横たわるギャップが完全になくなるであろう自分の近未来を楽しみに、これからもエッセンスと真剣に向き合っていきたいと思っています。
最後に……。
サンバドさん、パビットラさん、素晴らしい講義をありがとうございました。フルセッションのデモンストレーションは、あらゆる意味でほんとうに「美しかった」です。
そして、時にはペアを組み、時にはいろんな悩みを打ち明けあったクラスメイトのみなさんにも、心からの感謝を捧げたいと思います。
ありがとうございました。